謹賀新年(西大寺の十五所神社)
2015年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
元日は大和西大寺の北西にある
十五所神社の正月神事を見学しました。
近鉄奈良線で難波方面から西大寺駅に到着する寸前、
ここ数年で田んぼが住宅に変わり、
見つけるのが困難になりつつありますが、
徐行区間で踏切の北側に参道がちらりと見える瞬間があります。
その北奥にあるのが十五所(じゅうごしょ)神社です。
「右座(おうざ)」「左座(あんざ)」に分かれた九人衆と十人衆が
今も神社をお守りしています。
今では小さな社殿と左右に末社があるだけですが、
西大寺の伽藍図からは
十五の社殿が横にずらりと並んでいた時代があることもわかります。
十五所神社では少し前まで
秋祭りのザ(座)で面白いのは
集まった人たちの横に並べられた提灯。
「十五社」「敬神」と書かれた提灯は
「ゲンゴ提灯」などと呼ばれ一人分の席をもらいます。
この宮座を創始した西大寺の僧侶の名前によるものらしく、
西大寺の法要で行われる「提灯たたみ」と呼ばれる所作と
関係があるのではということです。※
なにげない景色にかくれた過去と現在を教えてくれた十五所神社から
今年のスタートを切りました。
※参考:「提灯と宮座―西大寺十五所神社の秋祭り」
(鹿谷勲 奈良の伝統行事Vol.30「あかい奈良」2006年秋号)